10CC、WAX等で活躍したグレアム.グールドマンが、当時売れっ子ソングライターとして名を馳せていた若かりし頃、1968年にソロ名義でリリースした作品。
ホリーズで大ヒットした"Bus Stop"同じくヤードバーズの出世曲となった"For Your Love"を筆頭に、1960年代を代表するポップヒットの数々を次々に書いたのが、このグレアム.グールドマンでした。
1970年代に、エリック.スチュワート、ロル.クレイム、ケヴィン.ゴドレイらと結成した「10CC」時代の活動がとかく脚光を浴びがちですが、既にそれ以前の60年代中期からグレアム.グールドマンは有能なソングライターとして注目され、ブリティッシュポップシーンに数多くの名曲を送りこむヒットメーカーとして成功を掴んでいたわけです。
本作には先に触れた2大ヒットナンバーのほかにも、ハーマンズ.ハーミッツに曲を提供し大ヒットを記録した"No Milk Today"もセルフカヴァー。スウィートなポップナンバーとして耳に残る人気の高い一曲です。
これらの楽曲をさらにファンタスティックで魅力的なものに昇華させているのが、後々レッド.ツェッペリンで活躍する事になるジョン.ポール.ジョーンズによるアレンジワークにあると言えるでしょう。
弦楽器をフューチャーした室内楽的空間を、華麗に演出したセンスの良さはやはりさすがです!
とにもかくにも三度のメシより古き良き英国産ビートポップが大好きで、ひたすらマイナーコード展開の"胸キュンメロディ"に恋してる方に超お薦めの1枚です。
【アーティスト】 GRAHAM GOULDMAN / グレアム.グールドマン
【アルバム.タイトル】 THE GRAHAM GOULDMAN THING
【リリース/レーベル】 1968 /edsel RECORDS