孤高の天才ギタリスト、Jeff Beckが、最強のトリオ Beck Bogerd & Appice 解散から2年を経て、新たにソロとしてスタートを切った、いわゆる後に発表された「Wired」(1976)、「There And Back」(1980)、と並んで"ベック.ギターインスト.三部作"と称されているその第1作目。
プロデューサーに、BeatlesでおなじみのGeorge Martinを迎え、よりクリアーに、研ぎすまされたギターサウンド空間を演出。
ロックとフュージョンの要素をミックスした、まさに時代を先取りした楽曲群は、とにかく衝撃的でした。ギブソンのSGモデルから奏でられる、フィンガリング、ヴィヴラート、スライド奏法など、さまざまなテクニックから生み出された印象的フレーズの数々。
本作によってJeffのギターヒーロー像が見事に確立されたと言える、これぞ名作と言える1枚です。
スリリングな展開がたまらない、"Scatterbrain"、"Freeway Jam"
そして今は亡き名ギタリスト、Roy Buchananに捧げられた、泣きのギターが素晴しい永遠の名曲"Cause We've Endedas Lovers"~哀しみの恋人達など、代表曲多数収録!
ちなみに、当時日本での発売元CBSソニーが付けた本作の邦題は...... ば--ん!「ギター殺人者の凱旋」...? ? ? です。うん、今じゃ絶対ありえない、この感性(笑) さすが70年代です。
アナログレコード全盛期(特に70年代のロックアルバム)の付録は、かなり豪華なものが多かったのですが、この「BLOW BY BLOW」には、Jeff Beckの折り込みポスターが付いており、その裏面には、"スキャッターブレイン"と"哀しみの恋人達"の、ギター完全コピー譜面までが印刷されていました。
...って、こんなもん弾けるわけないだろ~!
リリース 1975
レーベル EPIC