ローリング.ストーンズ、ザ.フー、ジェフ.ベック、ビートルズにジョン.レノンetc...。 ロック黄金期のビッグネーム達とのセッションで名を残したピアニスト(鍵盤奏者)ニッキー.ホプキンスのソロ代表作。
それまでのニッキーの音楽遍歴を、自ら辿ったかのような音作りがとても印象的な一枚で、彼にしか出せないであろうナイーブなシンガーソングライター風のナンバーから、のちにアメリカへ渡りクイックシルバー.メッセンジャー.サービスらとの活動から影響を受けたとも取れる"シスコサウンド"風展開を聴かせるもの、
そして従来のお得意スタイルとも言える、ブギウギ調ピアノとオルガンが大活躍するブルージーなロックンロールまで...実に自由奔放、柔軟性に富んだ内容に仕上がっています。
その後、晩年には日本のテレビドラマ「逃亡者」「並木家の人々」「パ☆テ☆オ」と、3作のスコアを手掛けたサウンドトラック盤を連続してリリースし、新たなるジャンルを模索する展開をみせるも、1994年持病の悪化により、惜しくも50歳の若さでこの世を去ってしまいました。
もし現在も生きていたとすれば、きっとロックフィールド以外のジャンルでも成功を収めていたかもしれない...、そう思うと誠に残念でなりません。「生涯ピアノ職人」という称号が、こんなに似合うミュージシャンは、彼以外他には居ないでしょう。
【アーティスト】 NICKY HOPKINS / ニッキー.ホプキンス
【アルバム.タイトル】 The Tin Man Was A Dreamer / 夢見る人
【リリース/レーベル】 1973/SONY