2023年9月23日大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)を訪問しました。
当日は大平山元遺跡と三内丸山遺跡を見学する予定を立てていたので、早朝の新幹線を予約!
上野駅から東北新幹線で新青森駅まで行き、駅前でレンタカーを借りて大平山元遺跡に向かう行程です。時間はおよそ4時間。
上野駅→新青森駅→レンタカー→大平山元遺跡
上野駅から東北新幹線(はやぶさ1号)に乗車して一路新青森駅へ!コロナ禍で外出できなかったこともあり久しぶりの新幹線です。
平日にもかかわらず席は半分ぐらい埋まっていました。移動する人がけっこういるのですね!寝不足だったこともあり発車して間もなく寝落ち!途中何回か目が覚め、新青森駅に到着しました。
新青森駅前のカースタレンタカーに直行!先客が2人いたため少し待ちましたが、予約を入れていたので店員さんから簡単な説明を受けたあとすぐに出発することができました。
道順はカーナビ任せ!ときどき他の車とすれ違うぐらいで、道はガラガラほぼ独占状態!直線ではスピードを出し過ぎないように注意しながらも、周りの景色を眺めながらドライブを満喫しました。約45分で外ヶ浜町大山ふるさと資料館に到着!
こちらが外ヶ浜町大山ふるさと資料館です。大平山元遺跡から出土した土器や石器を展示しています。
展示室はこじんまりしていますが、青森県重宝(じゅうほう)の石斧や石鏃など貴重な石器が展示されています。壁には遺跡や出土品に関する写真や解説板が掲載されていて、けっこうな情報量です。知らないこともたくさん載っていたので、知識を深めることができました。
左手前に写っている土器が日本最古とされる土器片です。縄の文様がないので無文土器と呼ばれています。土器片に付着していた炭化物を調べたところ約1万6500年前~約1万5000年前のものと判明しました。日本最古の土器で、世界最古級の土器でもあります。葵ちゃんと学ぶ爆点日本史 縄文時代のWEB版と動画版(前編)に掲載していますので、ぜひご覧ください。
大山ふるさと資料館は閉校になった小学校の校舎を利用しているそうです。どこか懐かしくもあり、郷愁を誘うたたずまいが魅力的です。来年になると新しい施設ができるそうですが、この資料館はどうなるのでしょうか?
資料館には大平山元遺跡から出土した遺物以外にも、農具や漁具などの生活道具が展示されています。だいぶ前ですが、江戸時代の農民の暮らしを調べたことがあり、農具に関する本を読み漁りました。展示品は昭和のものが中心でしたが、実物をみることができたので参考になりました。
廊下にはパンフレットやチラシなどの資料もたくさん置いてあるのでいろいろな情報を入手できます。近隣の遺跡から出土した石器なども展示されています。
北海道・北東北の縄文遺跡群に登録されている遺跡に関する情報も載っています。時間とお金に余裕があれば遺跡巡りをしたいのですが・・・。
大平山元遺跡のキャラクター「むーもん」。縄文時代に生息していた動物の中であまりキャラクター化されていないムササビを採用したとのこと。外ヶ浜町役場の職員さんがデザインしたそうです。一般の人がつくったと思えないほどしっかりしたキャラクターですよね。かわいいので人気があるようです。
博物館や資料館を見学するときは、募金箱があれば少額ですが入れるようにしています。置いていないところは何かしら購入しています。今回はガチャガチャがあったので回してみました。むーもんのキャラクターストラップと缶バッチ、おみくじ、カードが入っていました。むーもんが頭にかぶっているのは帽子ではなく大平山元遺跡から出土した無文土器・・・シュール!キャラクターグッズを集めるのも楽しみのひとつです。
大山ふるさと資料館から徒歩5分ほどの場所に大平山元遺跡があります。距離は近いのですが、1本奥の道に入るので車で行くと気づかずに通り過ぎてしまう可能性もあります。資料館に地図があるので、先に資料館を見学してから遺跡に行くと迷わずに済みます。
こちらが大平山元遺跡です。山に囲まれ近くには川が流れています。山あいの河岸段丘地帯に遺跡があります。周辺に住宅がちらほらあるものの、大きな建物はなく自然の中にひっそりとたたずんでいます。古(いにしえ)の雰囲気を感じさせてくれる景色は、私のような遺跡好きにはたまらないものがあります。来年にはガイダンス施設がオープンするそうです。
ここで日本最古とされる土器片が発見されました。旧石器時代後期から縄文時代草創期の土器や石器も出土していて、発掘当時の状況を説明した看板が設置されています。看板の前に石のようなものが置かれていますが、これは遺物の出土地点を表しているそうです。土器片を●、石器を□、石器片を△で表示しています。
1時間半ほど滞在して資料館と遺跡をじっくり見学しました。楽しいと時間がたつのが早いですね。
葵ちゃんと学ぶ爆点日本史の取材も兼ねていたので、訪問前に外ヶ浜町役場に連絡を入れて撮影の許可をいただきました。時間をかけて館内を撮影させていただき、貴重な展示品を収録することができました。関係者のみなさまに感謝いたします。
来年、春から夏にかけて、東北の遺跡を取材する計画をたてているので、またおじゃましたいと思っています。