「経常利益率35%超を37年続ける町工場強さの理由」は、エーワン精密相談役の梅原勝彦さんの自叙伝であり、利益を出す会社の経営方法について書かれた書籍です。
エーワン精密という会社をご存知でしょうか?私もこの本を読むまで知らなかったのですが、町工場ではじめてジャスダックに株式を上場した企業なのだそうです。
そのエーワン精密の創業者であり、現在同社の相談役となっている梅原勝彦さんが、いかにしてエーワン精密を起業し、利益を出し続ける会社に育てていったのかを説明しています。
エーワン精密は、コレットチャック市場で国内シェア60%、海外も含めた取引先が13000社もある企業です。驚くことにエーワン精密は、創業以来一度も商品価格を値上げせず、37年間同一価格で販売をしているそうです。
それでいて、経常利益率35%超を37年続けているその秘密は・・・・
高品質、短納期、適正価格にあります。
特に、短納期へのこだわりは強く、同業他社が1~2週間かかる仕事を当日~3日で仕上げるそうです。どうしてそのようなことができるのか・・・ここから先は本を読んでください。
「いいものを、適正価格で、早く」これが商売の基本であり、その基本を忠実に守ってきた結果がジャスダック上場へとつながっていったのです。
現在、梅原さんの肩書きはエーワン精密の相談役ですが、経営は後任社長にすべて任せ、いっさい口出ししないとのこと!奥さんや息子さん3人も、エーワン精密に入社しておらず、会社を私物化していないところも立派だと思います。
同族経営の会社や、自分の子供に地盤をつがせる、どこかの国の政治家に少しは見習ってもらいたいものです。