自分の専門分野をまず大切にすればいい。すればいいっていうより、命を賭けなきゃいかん「成りあがり」
多くのことを学ぶことは必要です。でも、そこからいかに、自分の「専門分野」を見つけ出すか。そしてこれが「専門分野」だと決めたら、死にものぐるいで取り組まなければならない、と言っているのです。
成功のためにはどんな労も惜しまない。それがどんな細かいことであっても、失敗の可能性を秘めた小さな芽は丁寧につみ取っていくし、どんな大胆な決断であっても、その先に成功が見えていれば躊躇することはないー経営者として理想的な姿ですね。
しかし、現実には「自分でできること」をきっちりと理解しておくことも必要なのです。本来自分の中にないものを無理矢理引っ張り出そうとしても、ないものはないのです。
できることとできないことを正確に把握し、自分のできる範囲のことを徹底して突き詰める。そして、できないことは誰の手でも借りる。周囲を上手く遣うこと、これもまた成功の秘訣といえるでしょう。じつは永ちゃんもそうなのです。
音楽の世界であれほどBIGな存在に上りつめた永ちゃんですが、不思議なことに作詞はほとんど手がけていません。
自ら「才能がないから」とこの部分を切り捨て、若いころから周りの注目を集めていた作曲と編曲の才能(もちろん歌唱力も伝える力も私はすごいと思いますが)であそこまで成りあがったのです。
逆に考えると、永ちゃんの素晴らしい楽曲の数々・・・もちろんその歌詞も含めてですが、歌詞の部分に関して「才能のある人」に任せたと考えると、永ちゃんにはその才能を見抜く力も備わっていたということになります。
しかし、とくに小さな企業の社長には、全部自分でやらないと安心できない性格の人がけっこう多いのです。これは「自分は何でもできる」という万能感ではなく、「自分でやらないと安心できない」という不安なのです。
創業者社長に多いタイプで、こういう会社はなかなか大きくなれません。というのも、社長以外の才能が育たないからです。仕事上のアイデアはいくらでも出せ、それを実行する力はあるのに、資金繰りや税務・会計にはまったく疎い経営者もいます。
それならそれで、数字に強い部下に任せたり、会計や税務のスペシャリストに任せればいいのです。しかし、それもできない。結局、自分で何もかも抱え込んでしまい、業務に遅滞をもたらす結果になるのです。
経営者といえども、一人の力では限界があります。社員を育て、専門家に任せ、そういった周囲の力も自分の力に換えていく。ここが経営者のキモではないでしょうか。
自分にできないことができる人を見つける能力ー。これもまた、経営者にとって不可欠な能力なのです。
あなただけにしかできないことは何ですか?・・・ここから先は「成りあがりを目指せ!矢沢バカ税理士が教えるBIGになる経営」をお読みください。
おすすめ度☆☆☆☆
「成りあがりを目指せ!矢沢バカ税理士が教えるBIGになる経営」というタイトルだけを見ると軽いノリで内容の薄っぺらい本だと思ってしまうのですが、読んでみるとけっこういいことが書いてあります。
著者の横田さんは高校生のときに矢沢永吉さんの「成りあがり」を読み大きな衝撃を受けたそうです。税理士として多くの経営者と接してきた横田さんは「矢沢栄吉さんは優秀な経営者」なのだと言っています。
経営者の成功と失敗を見てきた横田さんは、長く繁栄する会社、志半ばで挫折してしまう会社。その差を分けるものは経営者の執着心の強さにあると言っています。
能力や技術ではなく、強い気持ちで努力を重ねるならば、すべての人に成功のチャンスがある。だからこそ、永ちゃんを学ぶ意義がある。そう考えているのです。
この本では矢沢永吉さんの言葉を引用しながら、税理士として知り合ったさまざまな経営者のエピソードを紹介しています。
成功をおさめた経営者、会社を潰した経営者、事業を建て直した経営者、中途半端な経営者、金銭感覚のない経営者、これらのエピソードを読んでいると「経営者の条件」というものが何となくわかってきます。
矢沢永吉さんを知らない!関心がない方でも、経営や起業に興味を持っているなら読んでみて損はない一冊です。
ただし、具体的な経営手法などは載っていません。経営者の心構えや覚悟、姿勢を掲載している書籍です。
近道する奴は近道につぶされる
常に危機感を持つ
サクセス=ハッピーではない
たくさんの人に支持されている。オレには責任がある
中途半端はゼロだ
本当の実力で勝ち取ったものこそが、恰好いい
目標がある人間は自分の道を歩いていける
経営者の条件について知りたい
矢沢語録に興味がある
起業をしたい
経営者として成功したい
モチベーションをあげたい
書籍タイトル:成りあがりを目指せ!矢沢バカ税理士が教えるBIGになる経営
定価:1200円