本番に弱いという人のほとんどが、「自分はプレッシャーに弱い」と考えているようです。言い換えれば「私はプレッシャーに弱いから、本番も弱い」と言っていることになります。
私も以前は自分に対して同じようなレッテルを貼っていました。けれど、仕事がどんどん忙しくなって、もう「プレッシャーの雪崩」みたいに重圧がかかるようになってからは、「プレッシャーがあってよかった」と本気で思えるようになったのです。
プレッシャーの中で私は思います。こういう重圧がなかったら私は踏ん張って何が何でも間に合わそうと必死になれないだろうな、と。
自分に甘く、まだまだ未熟で不器用な私は、ある程度の重圧によってなかば強制的に人より多めに仕事をさせてもらうことは、本当にありがたいことなんだと思うのです。だからプレッシャーがあってよかったと思えるのです。
本番でもしプレッシャーを感じたら、それは相手が抱いてくれている自分への期待値です。さらなる力を発揮して、相手の期待に応えるチャンスです。
プレッシャーがなかったら楽だと考えるのは間違っています。プレッシャーがないというのは、期待されず、チャンスがないということを意味するのです。
プレッシャーというのはそもそもプレス(press=圧する、押し付ける)という言葉から来ています。こうイメージしてください。上から降りてきた機会があなたという果実を押しつぶすとき、そこから出る自分そのもの、つまり、「エキス」は不安なのか、それとも自身なのか。
だから、プレッシャーに迫られたらとことんやってみるしかありません。失敗しようが成功しようが、それがとことんやってみた結果であるのならそれでいいじゃないですか。
とにかく本番までにできることをやっておくのです。自分のことは自分がよく知っています。自分には嘘をつけません。、
「あれをやっていなかった」とか、「やろうと思っていたのに先延ばしした」とか、あるいは「ついサボって昨日は寝てしまった」など・・・・。
自分を責める要素があればあるほど、自信を持てなくなり、悪いほうに転がっていくのです。ちゃんとやることをやったという自信のもとで受けるプレッシャーから生まれるのは、「努力の果実」から生まれたエキスなのです。
努力の果汁の割合が高ければ高いほど、このエキスはおいしいものになるはず。やれることをきちんとやったら、あとは野となれ山となれ。そう思えば、うまくいくのです。本当になんとかなるのです。・・・ここから先は「本番に強い人がやっている26の習慣 本番力」をお読みください。
おすすめ度☆☆☆☆
仕事でプレッシャーを感じたことのない人はほとんどいないと思います。誰しもある種のプレッシャーの中で仕事をこなしていますが、失敗した場合、「二度と失敗したくない!こんな重圧はもうごめんだ!」と思う人と、「ちくしょう!今回は失敗したけど、この次は成功してみせる!」と思う人で、その後の人生は大きく変わります。
プレッシャーを避けて、楽なポジション、楽な仕事ばかりを選んでいるとその人の成長は止まります。プレッシャーのない仕事というのは誰でもできる仕事ですから、賃金も安いし、代わりの人間はいくらでもいます。
一方、一度や二度失敗してもへこたれることなく、プレッシャーの中で仕事をこなした人は自信をつけていきます。失敗を糧にして成長していくのです。やがて、より大きな仕事や重要なポジションを任されるようになり、会社にとってなくてはならない人材となっていきます。
今回紹介している「本番に強い人がやっている26の習慣 本番力」では、本番で実力を発揮できる人になるための工夫や方法、習慣、心構えを解説しています。
プレゼンやスピーチなど人前で話しをする機会の多い人向けの本ですが、継続力のない人、意思が弱い人、対人関係が苦手な人が読んでもためになる内容が書かれています。
第1部では著者がどんな環境や経験から本番力を身につけたのかを話しています。2部と3部では著者の経験の中から実際に効果があった方法を説明しています。
「こうなったらいいなという願望だけで結果を出した人なんていない。結果をだしたいのなら、願望を決意に変えることからはじめなければならない。願望は心地よいものですが障害に弱い。決意には覚悟が必要ですが、障害に強い」という言葉が印象に残りました。
目の前のハードルは飛び越えること
受け入れてくれない人を怖がらないこと
まずは決意すること
練習と準備で自信を得る
完璧でないからこそ、次の本番に立ち向かえる
体の強ばりを解くことで、心の強ばりを解く
仕事のプレッシャーに負けてしまう人
人前で話すことが苦手
本番であがってしまう
ついマイナス思考になってしまう
自分に甘い
書籍タイトル:本番に強い人がやっている26の習慣 本番力
定価:1300円