僕「このお店で一番こだわっていることはなんですか?」
先輩「トイレ掃除」
僕「なんでですか」
先輩「いつも謙虚な気持ちでいられるから。ここだけは絶対に自分でやるよ」
これは僕と、自分のお店を開いた先輩とのやりとりです。「絶対に自分で」というのがポイントみたいです。
お店で一番偉い人だけど、バイトの人にはやらせない。毎日トイレ掃除をすることで、余分なプライドがなくなり、丁寧な気持ちで仕事と向き合えるそうです。
僕もその話を聞いてから、週に何回かトイレを磨くことにしました。はじめは、"手洗い場だけ" "便座だけ"とピンポイントで。でもそのうち気がつくと、そのまま洗面台のまわりやキッチン、お風呂場の壁まで磨いていることがあります。
これは実際にやってみるとわかりますが、不思議と、心がまっすぐになっていくのを感じ、しっかりしなきゃという気持ちになるんです。その気持ちになれることがうれしくて、ついつい別のところまで掃除してしまいます。
そしてそんな気持ちを大切にしていると、公共の場でお掃除をしている人に会っても、思わず会釈をしていたり、「いつもご苦労さまです」という言葉が出てきたりします。
道路とか施設の中はきれいで当たり前と思いがち。ですが、そこには必ずだれかの努力が存在しています。
当たり前のことを当たり前としてしまうと、丁寧に仕事をすることはできません。小さなことにでも、感謝の気持ちを感じることが謙虚になるための第一歩。
「やっているつもり」ではなく、やってみよう!
1、オフィスのトイレにいったついでに、洗面台の濡れている部分をペーパーでふき取る。
2、掃除のおばちゃんの顔を思い浮かべて"いつもありがとうございます"と心で唱える(そこにいれば直接伝える)
3、朝起きてすぐ掃除できるように、目につく所に掃除用品を置いておく。
掃除をしてくれているだれかの顔を思い浮かべよう。・・・ここから先は「ダメなパターンから抜け出すためのちいさな工夫」をお読みください。
おすすめ度☆☆☆☆
謙虚になるということは本当に難しいことです。日常の生活や仕事において、ある程度の経験を積むと、どうしても自分中心の考え方になっていきます。
「自分はこれまでこの方法で成功してきたのだから正しいのだ!」という思考に陥ってしまいがちです。
年齢を重ねていくにつれ悪い点を指摘してくれる人が少なくなるので、普段から「謙虚になる」ということを心がけていないと独りよがりの傲慢な人間になってしまうのです。
今回紹介している「ダメなパターンから抜け出すためのちいさな工夫」では、「謙虚になる方法」以外にも、「ありがとうを伝える」「親を大切にする」「相手の立場で考える」「親近感を与える」「言ったことを実現する」「今を大切に生きる」「上手にお願いする」など、日常生活でつい陥ってしまうダメなパターンにはまってしまったときの対処法を説明しています。
「当たり前のことをバカにせず、ちゃんとやる」これが人間関係や仕事を円滑に進めていくうえで大切なんだということに気づかされます。
必要なのは「喜んでもらいたい」という気持ちだけ
今の自分がいるのは、親がいてくれたおかげ
1日1回、自分の「やりたいこと」を思い出す
今日のホコリは、今日落とそう
教えるより、教えてもらおう
イライラの"実況中継"をしよう
いつもと違うこと、いつもと逆のこと
謙虚になる方法が知りたい
何事もやっているつもりになっている人
ダメな自分を変えたい
ダメな思考を変えたい
人間関係を良くしたい
イライラしたり腹の立つことが多いと感じている
感謝をすることが少なくなった
書籍タイトル:ダメなパターンから抜け出すためのちいさな工夫
定価:1,200円