私有地と私有民が廃止されたかわりに与えられた俸禄は?
改新の詔により私有地と私有民が廃止され公地公民制が導入されますが、その代わりに皇族や寺社、有力豪族に与えられた俸禄は?
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食封(じきふ)です。
大化の改新以前、大王(天皇)は直轄領である屯倉と直轄民である子代(名代)を所有し、豪族は私有地である田荘と田荘を耕作する部曲を所有していました。
大化の改新ではこれらを廃止して、すべての土地と領民は天皇のものとしたのです。その代わりに皇族や寺社、有力豪族には食封が与えられました。
食封とは特定の戸が納める税金のことです。戸の中から特定の戸を指定して封戸(ふこ)とします。
封戸が納める税金(租・庸・調)のうち祖は半分、庸と調はすべて食封として与えられました。
食封は皇族や寺社、有力豪族だけに与えられた権利で、中~下級豪族は適用外となります。