「この世をば~」で始まる藤原道長の「望月の歌」が記載されている日記は?
藤原道長が詠んだとされる「望月の歌」はある貴族が書いた日記に記載されています。この日記を書いた人物と日記の名称を答えてください。
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藤原実資(ふじわらのさねすけ)、小右記(しょうゆうき)です。
藤原実資は藤原実頼の養子となった人物です。藤原実頼は藤原北家の嫡流(小野宮流)でしたが、娘が皇子を産むことができなかったため、弟の師輔の系統(九条流)に嫡流を奪われました。
九条流の道長が栄華を極め藤原氏の全盛時代を築きますが、同じ時代を生きた実資は道長の政治に批判的でした。
実資は一流の学識人であり、実資の日記「小右記」は当時の貴族の生活や有職故実を知るうえで貴重な史料となっています。
道長が娘 威子(いし)の立后を祝った酒宴の席で詠んだとされる「この世をば わが世とぞ思う 望月の 欠けたることも なしと思えば」の歌も「小右記」に記載があったため後世に伝わることになったのです。