民法典論争でボアソナードの民法を批判した人物は?
ボアソナードが起草した民法を論文で批判した帝国大学教授の名前を答えてください。
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穂積八束(ほづみやつか)です。
民法はフランスの法学者ボアソナードが中心となりフランスの民法を模範に起草され、1890年に公布されました。
当時も現在もフランスは個人の権利を重要視する国です。
家族主義の日本に個人主義のフランス流民法は合わないとして反対運動が起こりました。
帝国大学教授の穂積八束は論文で「民法出デテ忠孝亡ブ」と唱え民法施行の延期を求めたのです。
民法は1893年に施行が予定されていたのですが、この反対運動(民法典論争)により、延期されました。
梅謙次郎(うめけんじろう)などボアソナードの民法に賛成した学者も一部いましたが、反対派が勝利し戸主権の強いドイツ流民法に修正され1898年に施行されました。
■1898年に施行された民法の一部
家族の居所(住まい)は戸主が決める
家族の婚姻や養子縁組には戸主の同意が必要