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室町時代 農村の自治 乙名、寄合、入会地、惣掟、自検断とは?

鎌倉時代後期~室町時代に形成された惣(惣村)における、乙名、寄合、入会地、惣掟、自検断について簡潔に説明してください。

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乙名(おとな)・・・惣村の代表者で、名主や地侍等の富裕層。地域により沙汰人(さたにん)、年寄(としより)、番頭(ばんとう)と呼ばれた。 寄合(よりあい)・・・惣村の運営に関する話し合いを行うための会合。 惣掟(そうおきて)・・・惣村で適用される規約。違反者には罰が与えられた。 入会地(いりあいち)・・・惣村の共有地で、無断で使用すると罰を受けました。 自検断(じけんだん)・・治安の維持や裁判に関する権利。警察権や裁判権を自分たちが持つことで、守護などの介入を防いだ。

惣(惣村)では、乙名と呼ばれる複数名の指導者を中心に自治が行われました。寄合と呼ばれる会合を開き、惣掟や入会地の使用、村の運営に関する重要事項を決定します。

惣の規約である惣掟に違反すると罰が与えられ、殺人や放火などの重罪を犯せば死罪となりました。警察権や裁判権は領主である守護の権限ですが、惣村ではこれも自分たちが行うことで守護の介入を防いだのです。