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玄関(げんかん)ドア 交換するときの注意点

玄関

新築で建てた家も10年、20年と経過するにつれ、汚れや傷みによる老朽化が目立つようになります。ここ数年リノベーションという言葉を耳にするようになりました。


リノベーションとは中古物件に大規模な修繕を行うことにより、機能や性能を向上させ、新築と同じかそれ以上の付加価値をつけることをいいます。


これに対し、従来から行われているリフォームは、壁紙を張り替えたり、外壁の塗装を塗り直したり、お風呂やキッチンなどの水回りを新しいものに変えるなど、一部の箇所を新しいものに変えることをいいます。


リノベーションは、デザインや間取りを変更する大規模な工事を行うので、マンションやアパートで導入されています。一般の家庭でリノベーションを行うのは金額的に難しいので、やはりリフォームということになります。


リフォームを行うだけでも家は見違えるようになります。外からの見た目を変えるには玄関のリフォームが効果的です。特に、玄関ドアを新しいものに変えるだけで印象はがらっと変わります。

玄関ドアを交換するメリットは3つあります。

1、家の雰囲気が変わる
長い間使用した玄関ドアは、すり傷やへこみ、塗装のはがれが目立ち、汚れによるくすみで暗い印象を与えます。

新しい玄関ドアにすることで、家全体が明るくなった印象を与えます。最近のドアは採光面積を広く取っているものが多いため実際に家の中も明るくなります。


2、工事が一日で終わる
一般的にリフォームを業者に依頼すると工事期間として数日はかかります。共働き世帯の場合、仕事を休んだり、勤務時間を調整しなければならないので、リフォームを行う際の障害になっています。

しかし、玄関ドアの交換なら工事は一日で終わります。玄関ドアの交換は壁に穴をあけたり、外壁をはがすわけでもありません。家の構造を変える必要はないので短時間で完了します。

一般的にオーダーメイドや特注でない限り、玄関の寸法はどの家も同じです。そのため、玄関ドアと枠をあらかじめ選んでおけば、当日は取り付けるだけで済むのです。


3、防犯対策
玄関ドアを交換するということは鍵を交換するチャンスでもあります。20年前、30年前の鍵は単純な構造なので防犯上問題があります。また、何度も鍵を紛失して、その度に合鍵を作っているのではないでしょうか。

玄関ドアの鍵

紛失した鍵が多ければ、他人があなたの家の鍵を持っている可能性が高くなる訳です。ピッキングの被害が増加している現在では、多くの家庭で防犯効果の高い鍵を導入しています。

空き巣は入りやすい家を選んで侵入します。玄関のドアが古いということは、鍵のセキュリティーも甘い可能性が高くなります。そのため、空き巣に狙われてしまうのです。

防犯対策、ピッキング対策を施した鍵は、内部構造が複雑で空き巣でもそう簡単にあけることはできません。玄関ドアが新しい家は、鍵があけずらいと空き巣は判断するので、侵入される確率が低くなります。

最新の玄関鍵は鍵穴のない「キーレス」です。カードやリモコンで鍵を開けるのです。キーレスと聞くと不安に感じる方もいると思いますが、乗用車にも搭載されているので、車を所有している方には馴染みのあるシステムだと思います。

鍵穴がないのでピッキング被害にあうことはありません。古い玄関ドアのまま、鍵だけをキーレスにするのは難しいので、ドアを交換したときがキーレスにするチャンスなのです。

空き巣被害の多い地域にお住まいなら、ピッキング対策を施した鍵は必須です。
玄関ドアと鍵を交換するだけで、セキュリティーを大幅にアップすることができるのです。


玄関ドアの価格

リフォームというと数十万から数百万のお金がかかるというイメージがあります。古い台所をシステムキッチンに替える場合50万~150万、お風呂全体を最新のシステムバスにする場合100万~150万の費用がかかります。

電卓

それに対し玄関ドアの交換は鍵の交換を含めても10万~20万程で済みます。玄関ドアの価格はピンからキリまであるので、施工業者のカタログやインターネットで調べてください。


最近は何でも通販で購入することができます。玄関ドアも通販で販売されているので、玄関ドアと鍵を通販で購入して取り付けを施工業者に依することもできます。もちろん、取り付け工事だけでも引き受けてくれるかどうか事前に業者に確かめる必要があります。


玄関ドアの交換にかかる総額もインターネットで見積りすることができます。各社の見積りを比較することで、自分の希望する玄関ドアの相場が理解できます。


自分の街にある業者に依頼する場合でも、事前に相場を知っておけば、交渉も有利に進めることができます。


玄関ドアの選び方

玄関ドアのタイプは大別すると開き戸と引き戸があります。一般的には、和風の家は開き戸、洋風の家は引き戸になっています。最近の家はほとんど開き戸ですね。

玄関ドア

昔ながらの日本家屋や和風建築の家に洋風のドアをつけると何か違和感があります。玄関は家の顔ですから、あまり奇をてらったことをするのはやめたほうがいいでしょう。


玄関ドアを選ぶときに考慮すべきポイントはタイプの他にもいくつあります。まずは採光です。最近の玄関ドアは光を多く取り込みやすいデザインになっています。


ドアに小窓やガラスが組み込まれていて、ガラス部分の形や面積で光の差し込む量がかわります。採光性のあるドアに替えると、玄関が明るくなるので「こんなに違うの!」とびっくりする人が多いのです。


それと遮音性にも気を配る必要があります。交通量の多い地域に住んでいる方は遮音性の高いドアを選ぶことで、日常の生活を快適に贈ることができます。


また、開閉する際の音が静かなドアも人気があります。ドアを閉めるたびに「バタン」という大きな音がしたのでは、近所迷惑になります。


玄関の素材も重要です。アルミやステンレスを素材にした金属ドアが一般的ですが、木製や機能性ドアもあります。木製ドアは重厚感があり落ち着いた雰囲気を演出してくれます。


天然無垢材を使用した木製ドアが人気です。ただし、木製ドアは自治体によっては使用が許可されない場合があります。


防火地域や準防火地域に指定されている場合、燃えやすい木製ドアは設置することができません。どうしても木製ドアにしたい場合は、木製ドアに特殊加工を施した、高級断熱木製玄関ドア(防火設備認定商品・スウェーデンドア)を選ぶ必要があります。


玄関ドアのデザイン

最後はデザインです。玄関ドアだけを交換する場合、もともとある家のデザインや壁紙にマッチしたドアを選ぶ必要があります。


物凄い豪華玄関ドアにしてしまうと、家のデザインとしてバランスが悪くなり、ドアだけが浮いてしまいます。


好みの色やデザインはそれぞれ違うので、家族間でも意見が食い違います。あとになってから揉めないようにあらかじめきちんと話し合ったおきましょう。

玄関 セキュリティー

玄関ドアは、写真を見ただけではよくわかりません。カタログでは良く見えても、自分の家に合うとは限らないのです。


YKKなどメーカーのホームページでは、複数あるデザインやカラーの中からドアを選び、自分の家に近い住宅スタイルと組み合わせることで、シミュレーションを行うことができます。カタログや写真だけはいまひとつイメージがわかないという方にはおすすめの機能です。