記憶術の方法・場所法
記憶術には様々な種類があるので、必要に応じて使い分けると良いでしょう。それほど多くない事柄を、忘れないようにしっかりと覚え込みたい場合には「場所法」という記憶術が適しています。
これは、日にちや数字、名前などの覚えたい事柄を、何らかの場所と結びつける記憶術で、多くの人に使われています。この記憶術において事柄を結びつける「場所」として設定するのは、実在している場所だけではなく、想像上の場所でも構いません。
一般的に場所法によく使われるのは、自分の手指や時計で、それぞれ「片手指法」「両手指法」「時計法」と呼ばれます。これらを使うと、片手であれば5個まで、両手で10個まで、時計を使うと12個までの事柄を覚えることができます。
実際のやり方については、片手指法は左手の小指が1で親指を5とします。両手指法はそれに右手を加えますが、6は親指で、最後の10は小指になります。時計法の場合には、文字盤の1時から順に12時まで事柄を当てはめて覚えることができます。
記憶術として場所法を使うメリットは、いったん覚えると忘れづらいため、長く記憶に残すことができる点です。これは、場所と事柄とを結びつけると、脳にとって印象が強い記憶になるからです。
その反面、たくさんの事柄を覚える場合には不向きであるというデメリットもあります。
場所法は1対1で覚えていく記憶術であるため、その数にはどうしても限界が生じます。常に忘れないようにしたい事柄などがいくつかある場合には、確実に記憶ができる場所法を使うのが良いでしょう。