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喫煙が歯周病を進行させる!

歯周病を進行させる要因は様々ですが、中でも喫煙はまっ先に上げられる要因のひとつです。口から入る煙草の煙は、私たちの想像以上に歯周組織や歯に大きなダメージを与えます。


煙草の煙りに含まれる有害な成分が口の中にまん延することにより、歯周病の進行をより一層促進させるのです。それは喫煙年数の長さや、1日あたりに煙草を吸う消費本数の量などが、歯周病の進行速度に深く関係しているとも言えます。


その結果として喫煙をする人としない人では、実に3-4倍も喫煙者の方が 歯周病を発症させているというデータが残っており、いかに喫煙行為が歯周病に対して良くないかを顕著に示しています。


煙草にはそもそも血流に悪影響を与える一酸化炭素が含まれており、喫煙をすることにより歯周組織にはり巡らされている血管を圧迫しはじめ、酸素や栄養分の供給をうまく行えない状態にしてしまいます。


やがて歯周組織に繁殖した細菌と戦う白血球の働きを著しく低下させて免疫機能を奪い、細菌の活性化を助長することにより、歯周病が進行してしまうのです。また喫煙が及ぼす歯周病の進行は、自覚症状が乏しく、早期の段階で気づきにくいのが難点だと言われています。


本来は、歯茎の腫れや炎症、歯肉からの出血などのS.O.Sともとれる、いわゆる危険信号が症状に表れるものなのですが、喫煙者の場合、ニコチンによって血流の鈍りが起こり、出血などの症状がはっきりと出ないため、歯周病の悪化が知らぬ間に進行してしまう恐れがあるのです。


喫煙は歯周病に限らず、あらゆる病気、万病の元と言われていますが、近年、健康を呼びかけての禁煙活動が、各方面で見受けられるようになってきました。しかし煙草は、嗜好品として無くてはならないものであるのも確かです。ですから愛煙家の方々は、喫煙が体にもたらすマイナス面での要素をわきまえた上で、自分の健康を気づかい注意することが大切なのです。