歯の噛み合わせ異常が歯周病の原因に
歯の噛み合わせ異常が原因で歯周病になることがあります。治療せずに放っておいた虫歯がグラつき始め、やがて抜け落ちてしまった歯茎あとが侵食されることにより起こるもので、この症状は俗に「外傷性咬合」と呼ばれています。
ところが、治療をきちんと済ませたのに然るべき処置がなされず、この症状を引き起こしてしまうことがあります。あきらかにこのケースは、歯科医が適切な治療を施さなかったことが原因にあると言えます。
歯科医によっては治療費が安く、それに見合って治療時間も短く、簡単な処置で済ます医院や、中には技量の劣る歯科医など、医院によって格差があるのが現状です。ですから後悔しないためにも、治療に通う際は良い歯科を選ぶことも大切です。
では、なぜ歯の噛み合わせが良くないと歯周病の引き金になってしまうのでしょうか?その原因となるのは、やはりプラーク(歯垢)の仕業です。歯並びが悪いと生じてしまう歯と歯のすき間が、汚れの溜まりやすい環境となり不潔域を作ります。
不潔域が形成される所は奥深いため、歯磨きによるブラッシングも届かない上に、だ液の力によって汚れを流し落とすことも出来なくなってしまうのです。また、歯の噛み合わせが悪くなると、体中のあちらこちらに異常が表れ、色々な変調の徴候が出だします。
咬合がしっかりと噛み合っていない事により顎偏位症と呼ばれる、あごが左右どちらかにずれてしまう症状が起こり、それが元で精神的に不安定な状態となり、自律神経にも悪影響を与え始め、やがてはホルモンの分泌作用に波及するまでに至ってしまいます。
こうなってしまうと、既に免疫の抵抗力が弱まっているため、口内で細菌が爆発的に増殖して歯周病を一気に進行させることになります。ですから、たった1本の虫歯が原因で、このような悪循環をたどり大事となってしまわぬよう、日頃から歯に対するセルフケアを行ない、注意を払うことが必要なのです。