江姫誕生
江姫は近江の国(滋賀県)の北側を領有する戦国大名浅井長政と織田信長の妹お市の方の三女として誕生しました。1573年(天正元年)生まれで二人の姉とは4~5つ年が離れています。
江が生まれた1573年は、浅井家にとっては運命の年となります。織田信長との関係を絶った父浅井長政は信長軍の攻撃を受け居城の小谷城が落城!長政と久政は自害、跡継ぎの万福丸は隠れていたところを発見され磔のうえ串刺しにされ浅井家は滅亡してしまいます。
江はわずか1歳で父と祖父を失い流浪の身となるのでした。母と二人の姉(茶々、初)とともに伯父である信長に庇護され、信長の弟織田信包の居城伊勢上野城に送られます。
上野城での生活は波乱の生涯を送った母娘にとって比較的穏やかな生活でしたが、これも長続きしませんでした。1582年、江が10歳のときにお市の兄であり、三姉妹の伯父である織田信長が本能寺で家臣の明智光秀の謀反にあい落命してしまいます。
お市は信長の有力家臣であった柴田勝家と再婚して、三人の娘たちと勝家の居城である越前北の庄で暮らすことになったのです。